メインコンテンツまでスキップ
バージョン: 2.1

モデルの選択

Reveal SDK AI は、サポートされているプロバイダーとそれぞれが提供するモデルで動作します。モデルの選択は、ユーザーに提供する AI 機能の品質、速度、コストを左右する最も大きな要因です。このページでは、Reveal が継続的に実施しているベンチマークに基づいて、フラッグシップのクラウドモデルとセルフホスト型のローカルモデルという具体的な推奨事項を示します。

モデルに求められる処理

Reveal はモデルに対して、性質が大きく異なる 2 種類の処理を求めます。一方が得意なモデルが、もう一方も得意であるとは限りません。

  • ダッシュボード生成Chat エンドポイントは、自然言語のリクエスト(「2023 年の地域別売上を見せて」など)をダッシュボードに変換します。これはより難しいタスクです。モデルは、実在するテーブルやフィールドを参照し、適切なチャートタイプを適用し、フィルターやルールを守った、厳密に構造化された JSON を出力する必要があります。わずかな書式の誤りでも結果全体が失敗します。
  • データインサイトInsights エンドポイントは、ビジュアライゼーションの背後にあるデータを分析し、要約、統計分析(相関、傾向、平均・標準偏差)、予測を生成します。出力形式はより単純ですが、推論はより自由度が高くなります。

推奨フラッグシップモデル

GPT-4.1(OpenAI)を使用してください。 両方のワークロードで最もバランスの取れた性能を発揮し、ダッシュボード生成を確実に処理しながら高速性を維持します。さらに、これは SDK のデフォルトモデルでもあるため、採用にあたって追加の設定は必要ありません。

Program.cs
builder.Services.AddRevealAI()
.AddOpenAI(options =>
{
options.ApiKey = builder.Configuration["RevealAI:OpenAI:ApiKey"];
options.Model = "gpt-4.1";
});

設定オプションの詳細については、OpenAI プロバイダーを参照してください。

有力な代替モデル

別のプロバイダーを希望する場合や、独自のワークロードで品質とコストを比較したい場合は、次のモデルもフラッグシップと同等かそれに近い性能を発揮します。

  • Claude Sonnet 4.5 / Claude OpusAnthropic)— 品質面で GPT-4.1 に匹敵します。特に Sonnet 4.5 は品質とコストのバランスに優れています。データインサイトでは、レイテンシーがやや高くなる傾向があります。
  • Gemini 2.5 Pro / Gemini 3 ProGoogle Gemini)— 両方のワークロードに対応でき、すでに Google Cloud を利用している場合に適しています。
推論モデルが常に優れているとは限りません

これらの構造化されたタスクにおいて、専用の「推論」モデルは GPT-4.1 よりも低速で信頼性が低い傾向があり、必ずしも高性能ではありません。回答までに非常に長い時間がかかり、特にデータインサイトではタイムアウトが発生しやすくなります。まずは高速な非推論のフラッグシップモデルを検討してください。

推奨ローカルモデル

データを自社のインフラ内に保持する必要がある場合や、トークン単位の API コストを回避したい場合は、モデルをローカルで実行し、カスタムエンドポイントを通じて OpenAI プロバイダーをそこに向けることができます。

Gemma 4 26B(gemma-4-26b-a4b-it)を使用してください。 ローカルホスト型モデルの中で、両方のワークロードにわたって総合的に最も高い精度を発揮し、高性能なワークステーションで実行できる程度に小型です(64 GB の Apple Silicon マシンで検証済み)。

より高速な応答とより少ないメモリ使用量を求める場合は、GPT-OSS 20B が有力な次点です。明らかに高速ですが、データインサイトでは Gemma 4 26B に一歩及びません。

いずれのモデルも、OllamaLM StudiovLLM など、OpenAI 互換 API を公開するサーバーで実行し、EndpointModel オプションを設定してください。

Program.cs
builder.Services.AddRevealAI()
.AddOpenAI(options =>
{
options.ApiKey = "ollama"; // ローカルサーバーはキーを無視します
options.Endpoint = "http://localhost:11434/v1";
options.Model = "gemma-4-26b-a4b-it";
});
ローカルモデルとダッシュボード生成

ローカルモデルは、データインサイトや単純なダッシュボード生成には適しています。ただし、複雑な複数ウィジェットのダッシュボードについては、最も高性能なクラウドモデルの方が依然として明らかに信頼性が高いため、完全なローカル構成に踏み切る前に独自のプロンプトで検証してください。「思考型」/推論型のローカルモデルは避けてください。必要な JSON スキーマを守るのが苦手で、控えめなハードウェアでは低速です。

ベンチマークの概要

上記の推奨事項は、Reveal が継続的に実施しているベンチマークに基づいています。各モデルは、Northwind サンプルデータベースを用いた 2 つの 10 タスクのスイート(1 つはダッシュボード生成用、もう 1 つはデータインサイト用)を実行します。タスクは難易度が段階的に上がり、独立した LLM ジャッジによって採点されます。スコアは、モデルが 10 タスクのうちいくつを確実に処理できたか(大半の試行で正しい結果を返したか)を 10 点満点で示したものです。DNF はスイートが完走しなかったこと(モデルが序盤のタスクで失敗し、実行が中止されたこと)を意味します。

テストしたすべてのモデルの全結果を以下に示します。現在お使いのモデルを見つけて、比較してみてください。重視するワークロードでスコアが低い場合、上記で推奨したモデルはそのまま置き換えられます。

クラウドモデル

モデルプロバイダーダッシュボード生成データインサイト
GPT-4.1(推奨)OpenAI109
GPT-5.4OpenAI610
GPT-5.4 miniOpenAI69
GPT-5.4 nanoOpenAI66
GPT-5.3 CodexOpenAI79
GPT-5.2OpenAI89
GPT-5.1OpenAI88
GPT-5OpenAI66
Claude Opus 4.6Anthropic910
Claude Opus 4.5Anthropic88
Claude Opus 4.1Anthropic104
Claude Sonnet 4.6Anthropic610
Claude Sonnet 4.5Anthropic99
Gemini 3.1 ProGoogle89
Gemini 3 ProGoogle79
Gemini 3 FlashGoogle67
Gemini 3.1 Flash LiteGoogle47
Gemini 2.5 ProGoogle68
Gemini 2.5 FlashGoogle56
Mercury 2Inception Labs45

新しいバージョンやプレビュー版のモデルは、早期アクセスの条件下で測定された場合があり、そのスコアは現在の一般提供(GA)版の挙動を反映していない可能性があります。レイテンシーも大きく異なります。推論志向のモデル(GPT-5.x の一部や、思考が有効なときの Claude Opus / Sonnet)は、特にデータインサイトで回答が大幅に遅くなりますが、それに見合った信頼性の向上はありません。

オープンウェイトモデル

これらのモデルは、カスタムエンドポイントの設定を使用して、セルフホストするか、ホスト型推論プロバイダー経由でアクセスできます。

モデルダッシュボード生成データインサイトメモ
Gemma 4 26B(推奨)78オープンウェイトで総合的に最高精度
GPT-OSS 20B66最速。メモリ使用量が少ない
GPT-OSS 120B58大型。データインサイトに強い
Kimi K2 Instruct19インサイトに優れるが生成は弱い
Qwen3 32B62生成はまずまず、インサイトは弱い
Llama 4 Maverick 17B36
Llama 3.3 70B16
Gemma 3 12B24最小。難しいタスクには不向き
Qwen3.5 35B-A3B3DNFインサイトスイートが完走せず
Nemotron 3 Nano 30B03推論モデル。スキーマ遵守が不十分
Gemma 3 27BDNF生成スイートが完走せず
Llama 3 70BDNF生成スイートが完走せず

オープンウェイトモデルのスコアは、量子化、ホスト、サンプリング設定に大きく左右されます。固定的な数値ではなく、適切に構成された実行における目安として扱ってください。上記の結果は、ワークステーションクラスのハードウェアまたはホスト型推論プロバイダー上で、4 ビット〜8 ビットの量子化を使用したものです。

状況は常に変化します

モデルの品質は、プロバイダーが新しいバージョンをリリースするたびに変化します。そのため、これらの数値は恒久的なランキングではなく、あくまで一時点のスナップショットとして扱ってください。最適な選択方法は、決定する前に上位の候補を独自のデータとプロンプトで検証することです。